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宝酒造 田んぼの学校

田んぼの学校レポート(2012年度)

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第3回 <収穫編> 日にち:2012年10月6日(土)/場所:京都府南丹市園部町の田んぼ

田んぼの学校はじまって以来の大豊作!

長い残暑が終わり、ひんやりとした空気が秋らしくなってきました。夏以降、台風も何度か来襲しましたが、宝酒造「田んぼの学校」のイネは、収穫のこの日までしっかり立っていました。
そして気になるお米の出来具合ですが、何と今年は田んぼの学校はじまって以来の大豊作! そんな田んぼには今も多くの野草が生え、虫がたくさん棲んでいます。収穫の時期を迎えた田んぼで、イネとともに多くの生き物が命をつないでいたのでした。

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    素晴らしい実りに、やってきた生徒たちも思わず、パチリ。

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    ずっしりとこうべを垂れた黄金色の稲穂。台風にも倒れない、しっかりしたイネでした。

秋の虫や草花が、稲穂の実った田んぼを彩ります

秋の里山では、イナゴやコオロギのほかバッタやコオロギをエサにするカマキリなど、色んな昆虫に出会います。そしてカヤツリグサやススキなど秋の草が生い茂る畦では、自然観察講師の方が草木を使った遊びを披露しています。
茎が三角形のカヤツリグサは、両端から割いていくと大きな四角形が現れます。失敗するとバラバラになりますが「うまくいくと、仲良しの証拠」と言われ、生徒たちはひととき、家族や友達でカヤツリグサ割きに熱中していました。

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    カヤツリグサを両端から割きます。成功すると茎がつながったまま大きな四角ができます。みんな、うまくいったかな?

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    刈取りを終えた田んぼの中で、実際に出会える生き物をイラストにして生態系をおさらいします。

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    「カマキリは動くものは何でもエサと思うんだよ」。板ルーペで拡大されたカマキリの鋭いカマに、歓声があがります。

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    田んぼの畦でホコリタケを発見。カサを叩くと、その名のとおりホコリのような胞子を飛ばします。

自然観察で出会える生き物をチェック! ケロッ田と田んぼの仲間たち

収穫も自分たちの手で。機械のチカラは借りません!

待ちに待った稲刈りは、機械を使わず鎌で刈り取ります。田んぼ講師の方から鎌の持ち方やイネのつかみ方を習うと、いざ、田んぼに向かいます。イネの背丈は80センチを超え、1本のイネには70粒以上のお米がなっています。どの実もしっかりと固いのが、今年のお米の出来の良さを示しています。
「稲刈り、楽しい」
鎌を使うのは初めてという生徒さんが大多数でしたが、怪我もなく、みんなザクザクと小気味よくイネを刈っていきました。

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    鎌の使い方、イネのつかみ方など、稲刈りのお手本を見せる田んぼ講師の方。刃物を使うので大人も子どもも真剣です。

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    刈り取ったイネは束にしてワラで縛ります。講師の方の手際を真似て手つきを覚えます。

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    何粒あるかな?1本のイネに実ったお米を一粒ずつ数えてみると、軽く70粒は超えていました。

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    メジャーを使って身長測定。イネは田植えをしたときからは50センチちかく成長していました。

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    鎌の使い方もみんなあっという間に慣れました。生徒たちの手際の良さに、講師の方も舌を巻いています。

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    刈り取ったイネは「はざかけ」で干します。今は機械乾燥が普通ですが、昔ながらの天日干しのお米は、おいしいと言われています。

昔の道具を使って脱穀に挑戦! うまくできるかな?

脱穀体験で生徒たちは「千歯こき」や「こき箸」という、昔の道具を使います。千歯こきはギザギザした鉄製の歯の間に稲穂をセットして引っ張るもの。かなり力がいりますが、稲を引くとパラパラと籾が筵の上に落ちていきます。かなり力がいるので子どもたちは顔を真っ赤にして稲を引っ張りました。
一方こき箸はイネを挟んで引くだけのシンプルなもの。しかしどちらの道具にも、昔の人の知恵が詰まっているのでした。

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    千歯こきは力のいる作業。でも1回でたくさんの籾を脱穀できます。

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    イネを挟んで脱穀するこき箸は座って使います。はさんで引っぱるだけのシンプルな道具。

宝酒造「田んぼの学校」“収穫編”の収穫は何?

公民館に戻ると、一日の締めくくりの日記づくりが待っています。稲刈り、脱穀ともかなり重労働でしたが、子どもたちは疲れを見せることもなく、日記に取りかかります。紙一面に稲穂が波打つ様子や、鎌を使った稲刈りの様子をのびのびと描く生徒たち。その横顔には、たくましささえ漂います。
田んぼの学校も残すところあと1回。今回で田んぼでの授業は終わりですが、生徒たちは心身ともに大きく成長しているようでした。

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    田んぼで出会った虫や草花、そして稲刈りなど、今日もたくさんのことを体験しました。

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    収穫の興奮冷めやらぬ熱気の中、生徒たちは一生懸命日記づくりに取り組みます。

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    1回目の授業のときより、みんな格段に集中力が増しています。日記づくりも真剣そのもの。

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    楽しいことがたくさんあった宝酒造「田んぼの学校」の授業ですが、田んぼでの学習は今回で終了です。

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