上槽された新酒は、酒のなかに残存する微細な固形物を濾過します。その後、品質劣化の原因となる微生物を殺菌するために、また、残っている酵素を破壊するために加熱処理されます。
そして、その後の熟成のさせ方によって、新酒は、様々な酒質へと変化する可能性を秘めています。米と水で仕込み、酒を搾るまでが酒造りではなく、その後、貯蔵・熟成させ、瓶詰めをして、飲んでいただくまでが酒造りです。
「白壁蔵」で造った新酒は、その一部を隣接する氷室蔵で、一定の温度で静かに貯蔵されます。そのなかで酒は、日々、少しずつ、変化を続けていくのです。

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