SHOCHIKUBAI SHIRAKABEGURA
NEND
ヴィンテージごとの
特長
松竹梅白壁蔵「然土」 2022年産米ロット (2023年10月・2024年3月発売)
2022年の西脇市産山田錦の
特長と造り
2022年は梅雨時期に晴天が続き、夏に雨天が多い独特の天候の中、残暑は厳しく、例年よりやや硬い米となりました。
米の溶解を少しだけ手助けし、旨味を引き出すための精米歩合を吟味して設定しました。
米が硬いことでお酒が軽やかになる分、酸が粗目立ちしないよう、酒母の比率を想定より少し下げています。
圃場への施肥量を見直し、雑味に繋がる粗タンパク質を0.36%削減(2021年比)、心白発現も目標どおりに仕上がりました。
松竹梅白壁蔵の氷室蔵での低温貯酒を経て、華やかつ複雑な香りと、懐深く柔らかな味わいが見事に調和しました。
大橋MWテイスティングコメント
甘めには感じるものの、ポリッシュした(洗練された)印象があるため辛口に感じさせる。
麹香も未だに残り、フローラルな印象も高い。
味わいはウエイトがあり、酸味も高め。ほのかな旨味もあるため、料理に寄り添うスタイルに仕上がっている。
松竹梅白壁蔵「然土」 2023年産米ロット (2024年10月・2025年3月発売)
2023年の西脇市産山田錦の
特長と造り
2023年は出穂期以降の残暑が厳しく、近年の傾向と同様に固い米となりました。
しかし2022年産米と比較すると溶けやすく、蒸米時の吸水をやや絞っています。
2023年産米のやや溶けやすい特徴を活かし、米由来の味をしっかり引き出しつつも、柔らかくまとめるよう、醪中での水の使用量を少し増やすとともに、酸・苦みで旨味のバランスをまとめました。
松竹梅白壁蔵の氷室蔵での低温貯酒を経て、華やかかつ複雑な香りと、懐深く柔らかな味わいを調和させています。
大橋MWテイスティングコメント
その統一されたスタイルとなる「控え目で品のある芳香性」「緻密で洗練されたテクスチャー」「ミッドパレットの柔らかなる膨らみ」を継承しながらも、昨年のヴィンテージ2022年産米ロットと比べると、幾分甘みがフォーカスされた、一方でよりスリムな体躯を楽しめる味わいに仕上がっている。
松竹梅白壁蔵「然土」 2024年産米ロット (2025年10月発売)
2024年の西脇市産山田錦の
特長と造り
2024年は日照時間が長く残暑も厳しく、近年の傾向以上に固い米となりました。
一方で、米のタンパク質は雑味に繋がると考えてこれまで減らすことを考えてきましたが、高温障害の影響を受けて米が固く溶けにくくなる中、米の味わいを引き出すためには適度なタンパク質量が必要と考え、目標値の再設定と、穂肥の適量施肥で対応を行いました。
固く溶けにくい部分は吸水歩合・麴力価を調整し溶解度を高め、タンパク他成分値の適正化や2023年より精米歩合を高く設定する方針とすることで、然土らしいふくよかなボディ感と繊細なテクスチャーを実現、甘さに頼らない深い旨みを引き出しています。
大橋MWテイスティングコメント
優しく抑揚のある香りでありながら、明快なる、生き生きとしたメロンの果実感、ヨーグルト、そして金木犀のフローラルなニュアンスも感じられます。
その背後には質の高い蒸米、桜餅のような穀物香が控えており、全体を引き締める濡れた石のようなミネラル感も存在します。
柔らかな甘み、そして膨らみのあるテクスチャーの第一印象から、後半に掛けてはチョーキーなグリップがパレット全体にほのかなタイトさを与えています。
ミッドパレットには調和した旨味が感じられる、洗練された味わいです。