水引は水のりを引いて乾かし固めた細い和紙のこよりをいい、多くは中央から濃淡に染め分けられています。
水引をかける慣わしは、贈り物を包みとめるとともに美しく飾るものとして、室町時代に起源を発します。由来については諸説があり、御殿女中が和歌を綴った帳面を口でくわえて結んだ元結(和紙のこより)の口紅の色の美しさから来たという説、唐物の贈答品を括った紅白の麻ひもから変化した説、あるいはつぼや酒樽にかけた縄に色をつけたからという説などさまざまです。
いずれにしても、水引は紅葉の谷川に浮かぶさまを想わせ、水を引くがごとく清らかで神聖なものとして、贈り物の包装にかかせないものとなっています。 |